さよならアルファ / 市梨きみ
「さよならアルファ」
♪作者: 市梨 きみ
♪完結済・全1巻
♪キーワード:年下攻め、オメガバース、切ない、BL
＊あらすじ＊
「運命の番」が子供だったら――？
容姿端麗・運動神経抜群で完全無欠の生徒会長【千夏(ちか)】は、 その有能さゆえ自分の性別をアルファだと思い込んだまま、順風満帆の人生を謳歌していた!
しかし、不良に絡まれていた少年【はるか】と目が合った途端、 千夏に秘められていたオメガ性が爆発。
強烈な「発情」(ヒート)が起こってしまう!
「こんな子供に抱かれたいと切望してしまうなんて」
千夏の苦悩が今、始まる――!
＊レビュー＊
オメガバースもの。
オメガバースの設定を知らないと何のこっちゃわからないかと思いますが、ビーボーイコミックのオメガバースシリーズは設定の説明ページ付き！大変親切です！笑
なので、オメガバースとは何ぞや？という方も大丈夫。
オメガバースものは乱暴なシーンが多かったりもするのですが、この作品はそういう描写はなく、二人の純粋な愛しさゆえの苦悩が描かれています。
全編通してとにかく千夏が色っぽい。
オメガバース設定ということで、当然(？)エロシーンのページも多いのですが、
千夏 の苦悩・葛藤、なにも知らない はるか の純粋ゆえの戸惑い…キャラクターの表情に心理描写が現れているのが好印象でした。
そして、「さよならアルファ」のタイトルに含まれた二重の意味…。
「アルファ(はるか)」とのさよなら
「アルファの自分」とのさよなら
これがとても良いなと感じました。
物理的・心理的の両方で"さよなら"となる、というのが良いですね。
はるかとお別れになったときは「えー！？」と思わず思いましたが…(語彙力)
遠くに行くことを提案する母親に「行く」と即答するはるかの意思の強さにキュンとしました。
あんなに小さくても、泣いてても、千夏のことが本当に好きなのね…。
11年後に幸せになってくれて本当に良かったです。
個人的名シーンとしては、
11年後迎えに来たはるかの「千夏さんの彼氏です」に対して「違う婚約者だ！」と訂正を入れる千夏！
かわいすぎます…。笑
オメガバース・年下攻めが好きな方はもちろんですが、
あまり重々しくないという意味で、オメガバースデビューにもオススメな作品です！
